2013年1月4日金曜日

「リアル脱出ゲーム」はどのようにして生まれ,ヒットしたのか。企画会社SCRAP代表に聞く,ハマるゲーム

。 加藤氏:  すごいんですよ,深夜の12時とか1時くらいの会議で,僕が「ここをこうやって折ったら文字が出てきてほしいんだけど,文字が出てくるってことはバレないように,裏側にはこんな感じで文字があって」と説明したら,その場でノートPCをカタカタやって作り始めて,「こんな感じだったらどうですか?」ってその場で出てくる。スゲーなと思いましたね。 :  それはすごい。それに,公演中にも封筒の刷り色を変えるなど,あちこち細かいところを変えてらっしゃいますよね。 デバッグによる変更点(1)  封筒の文字は,公演初日は蛍光の黄緑色で刷られていたが,読みづらいとのことで2日目からは黒色で刷り直された。宣伝チラシと同じ「初号機色」を使ったのだが,封筒の紙との折り合いが悪くてインクが染み込んでしまい,思ったように発色しなかったのだ。もとの封筒は物販用の袋として再利用されている。 初日だけ使われた蛍光色の封筒。確かに読みづらい  またかつて雨の中でイベントをやった際の経験を反映して,雨の日には雨用の紙が使われるようになっているとのこと。今回の公演でも紙が濡れてふやけてしまわないよう,コーティングが施されたものが使用された,戦国IXA RMT。 石井氏:  いろいろ変わってます。封筒はちょっと黒歴史なんですけど(笑)。デバッグ公演※の後に皆で打ち合わせしたんですが,そこで最後の問題の難度が高すぎるという話になりまして。 ※デバッグ公演:主に関係者を集めて行われる,いわばリハーサル公演。本公演と比べて料金は安いものの,バグによってゲーム中に謎が変更されることもままあるという。 :  デバッグ公演のときは,最後の問題が違ったんですか? 加藤氏:  違いました。「心と心をつなぐ?」というくだりがなかったんですよ。だから,どこで折るかは,マップと文字が合うようにカンでやるしかないという。 :  ええっ,それは難しすぎるような。 最後の問題に登場する赤いカード。上と下にある“心”の文字を線で結ぶことで,折るべき場所がわかる仕組み(詳細はを参照) 加藤氏:  だから最初に出すヒントも違ったんです。1回目は折って“イチジク”を隠すじゃないですか。なので2回目は「1回目にやったことと逆のことをしてください」っていうヒントでした。“イチジク”が見えるように折る,ということだったんですけど……「そんなの誰も解けない」って言われちゃって,確かに俺も解けねーなと(笑)。  おかげでデバッグ公演では脱出成功者もほぼゼロという状況で,最後の最後で8人くらいに追加のヒントを教えて,脱出してもらう感じになりました
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