2013年1月30日水曜日

ヤフー&グリー,業務提携を発表。ゲームを含めたエンターテイメント分野での事業拡大を目指す_1

 2012年11月8日,ヤフーとグリーは,共同で報道関係者向けに記者会見を開催し,両社が包括的業務提携に合意したことを明らかにした。  今回の提携は,ヤフーが運営するYahoo! JAPANと,グリーが運営する「GREE」のユーザー基盤などを通じて,相互の事業発展や競争力の強化を目指すことを目的としている。  具体的には,この提携によりスマートフォン版Yahoo! JapanのトップページからGREEのソーシャルゲームへ誘導が行われるようになるほか,GREEにおいて「Yahoo!ウォレット」での決済が可能になるとのこと。さらに,Yahoo! JapanとGREEとで「Yahoo!ポイント」の連携や,ソーシャルゲームの共同開発,映像デジタルコンテンツ制作およびコンテンツ配信なども検討しているという。  両社の業務提携はすでに開始されており,スマートフォン版のYahoo! JAPANトップページにはGREEへのリンクが掲載されている。そのほかの提携についても順次進められていくそうだ。  記者会見には,ヤフー代表取締役社長の宮坂 学氏と,グリー代表取締役社長の田中良和氏が登壇し,今回の業務提携に至った経緯が語られた。 ヤフー代表取締役社長 宮坂学(左)とグリー代表取締役社長 田中良和氏(右)  宮坂氏によれば,スマートフォンでYahoo! Japanを利用するユーザーが増えており,スマートフォンがインターネットに適したデバイスであることは間違いないとのこと。とくに,動画配信サービス「GyaO!」や電子書籍サービス「Yahoo!ブックストア」を,スマートフォンで利用するユーザーが増えているそうだ。  PC向けのゲームにおいては,スクウェア?エニックスやバンダイナムコオンライン,ディー?エヌ?エーなどと提携し,arado rmt,サービスを提供してきたヤフーだが,スマートフォンにおいては,ゲームというエンターテイメントを十分に提供できていなかったという。それが今回の業務提携により,「スマートフォンユーザーにもゲームの喜びを提供できることになる」と,宮坂氏は語る。  田中氏は,「グリーでは,ソーシャルゲームだけでなく,アニメやグッズの制作?販売といった多彩なコンテンツ企画も行っており,そういったエンターテイメント分野での提携も行っていきたい」と述べる。今回の業務提携により,日本全体のエンターテイメント産業に両社で貢献することができるはずとアピールした。  報道関係者からの「なぜグリーを選んだのか」という賳枻藢潳筏茖m坂氏は,「ヤフーは,ポータル事業者として,国内で最も優れたサービスを提供するという戦略がある」「Yahoo! JAPANをポータルサイトとする位置付けはこれまでと変わらない」という。「Yahoo! JAPANで見つけてGREEで遊んでほしい」と宮坂氏は語った。  なお,今回はグリーとの業務提携が発表されたが,今後他社との提携はしないというわけではなく,あくまで「ファーストパートナー」と位置づけになるとのことだった。  現時点では,Yahoo!ウォレットが利用可能になる時期や,Yahoo,ダークブラッド RMT!ポイントの具体的な連携内容など明かされていない部分も多いが,ユーザーにとってGREEのサービスが使いやすくなるのは間違いなさそうだ。今後の続報に期待したい。
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